我々は,人間同士のコミュニケーションは,「何らかの意図」の送信と,相手からの「何らかの意図」の受信であると考え,伝達される情報の解釈を行わず,限りなく少ない情報によりコミュニケーションを実現することを試みています.
COLOLOは,子供やお年寄り,及び耳や身体機能が制限される障害者や情報弱者であったとしても,提案する非常に簡便な装置を用いることにより,仕事中,移動中もしくは歩きながら用いたり,また遠く離れた家族や友人達と「つながっている」という感覚を得られ,「今相手のことを考えています」といった,親しい間柄を前提とした単純な情報のやり取りによるコミュニケーションの手段を供給するものです.
本デバイスは,一方の操作子を転がすという動作を、他方の転がり動作として情報提示するものです.また,他方からの入力に対して,同様に転がることで反応する仕組みのため,操作子の操作と情報提示が同じ動作であると言え,より直感的なコミュニケーションの実現が可能であると期待できます.COLOLOは,球体状の回転体と台座より構成される.回転体は加速度センサ,制御LSI,微弱無線モジュール,モータ,LEDからなり,電源は本体内の電池より供給されます.
ユーザが回転体を転がすと,COLOLOは球体内に備えた加速度センサによりその動きを検知します.この時,自身の回転体のLEDを送信状態である黄色に変化させると同時に,相手側に備えられた回転体に信号を送ります.相手側が信号を受信すると,LEDを受信状態の赤色に変化させると同時に内部に備えたモータを回転させることで内部の重心を変化させ,回転体は回転動作を生じる.色の変化は次に何らかのアクションが発生しない限り変化しません.
デバイスを持つユーザは,回転動作と色の変化により相手からの意図を受け取る.また光の色変化を見ることで,光の色が一種のメモリになり,待時系のデバイスとしての役割も持っています.
年度: 2006-
メンバー:
星川 真喜子
内山 俊朗
大垣 史迅
鈴木 健嗣
共同研究:
筑波大学芸術系
Tags:
- 社会的相互作用研究
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