我々は、人とロボットの相互作用行動だけでなく、人と人との相互交流を促進することを目指し、これをゲームを介在してインタラクションの促進を支援する「ゲーミング・ヒューマノイド」と呼んでいます.独自に開発したゲームのシーン理解と行動判断に関する人工知能技術を用い,小型のヒューマノイドロボットが実際にWii(Nintendo社)のテニスゲームをWiimoteを用いてプレイすることが可能となりました.
今やゲームは日常に溢れ,娯楽としてだけではなくコミュニケーションツールの代表格であると言っても過言ではなく,様々な人が他者とゲームを通じコミュニケーションをとっている.また,ゲームは多人数で遊べる,楽しい,夢中になれるといった利点があり,これらのメリットは人が積極的に主体的にコミュニケーションを行うことを促進していると考えられる.したがって本研究では,ゲームというプラットフォームを介してロボットと人がインタラクションをとることで,人が主体的かつ人と人がコミュニケーションをとれるような支援に貢献できると考えます.
これにより,自発的な社会的交流の機会を創出するための新しいインタラクションの枠組みを提供し,テレビゲームを介在してインタラクションの促進を支援する人間型ロボットを提案するものです.身体動作を用いるゲームであるWiiを利用し,人間型ロボットが実際にテレビゲームを行うと同時にプレイヤとの相互作用を行うことを実現するとともに,小児を対象とした実験を通じてその効果を明らかにしてきています.
複数人とロボットを含むインタラクション環境において,ゲームを題材として相互作用する手法が人々の社会的交流の機会創出を促進するために有効であることを示すとともに,提案する人間型ロボットの介入による小児行動の変化について新たな知見が得られています.
年度: 2013-
メンバー:
廣瀬 旬哉
廣川 暢一
鈴木 健嗣
共同研究:
Tags:
- サイバニクス・拡張生体技術
- 社会的相互作用研究
本研究は,科学技術振興機構の支援を受けて行われております.
News:
・IEEE Spectrumに紹介記事が
掲載されました.
「Who needs real friends when robots will play nintendo with you?」