表情は個人固有のものであり,千差万別である.本研究では,自己顔認知は表情の動的特性と切り離せない関係があり,表情においても「動き」が本質的な特性であることに着目し,自己顔の動的表情に係る認知基盤を明らかにするとともに,これらの基礎的な知見を人支援技術等に応用することで,顔計測技術の工学的応用の高度化を目指しています.ここでは,笑顔を中心とした動的表情に関する自己顔認知・認識の基礎研究という学術的な意義に加え,自身の意思に基づき表情を表出するといった,自己肯定と笑顔を取り戻すための心理社会的な人支援の実現を目指すものです.これまで,麻痺患者の表情表出機能を支援・拡張する技術,装着型表情推定技術の研究を通じ,顔認知に係る人支援技術の工学的応用を進めています.
従来,表情認知の研究は,対人認知への影響や,形態と表情カテゴリや印象との関連等,主に他者からの評価に重点が置かれていました.しかしながら,表情の持つ動的特性が顔認知において重要な役割を果たしていることがわかってきています.このように,運動と表情認知は切り離せない関係があり,表情においても「動き」が本質的な特性であることに着目する.そこで本研究では,自己顔の動的表情に係る認知基盤を明らかにするとともに,顔表面の動態解析と生体電位信号計測,自己顔認知の神経基盤の理解,動的表情の認識に関する研究を進めます.
【未発表のため、情報未公開】
年度: 2010-
メンバー:
鈴木 健嗣
共同研究:
松下明 (脳神経外科学)
民間企業 (化粧品)
Tags:
- 次世代知能化技術